AI記事作成で「なんか違う」と感じたら|AI壁打ちで本音が見えた話

AI記事作成で「なんか違う」と感じたら|AI壁打ちで本音が見えた

プロフィールページを直していたはずなのに、気づいたらサービスの軸まで見直していました。

最初はただ、経歴を整理して、読みやすい順番に並べ替えるだけのつもりでしたが、何度もAIと壁打ちしているうちに、自分でも言葉にできていなかった本音が浮かび上がってきました。

そこに、私は面白さを感じていた。

そして気づいたら、プロフィールページの記事作成ではなく、提供するサービスの軸そのものを見直すことになりました。

目次

AI壁打ち

壁打ち

AI壁打ちとは、テニスの壁打ちが「投げたボールがそのまま返ってくる」ように、AIに問いを投げかけ、質問やフィードバックをもらうことで思考を深めていく手法です。

ソフトバンクの孫正義氏が、AIをアイデアの壁打ちやディベートの相手として使っていることは有名です。

私は、ホームページの中のプロフィールページの文章を直そうと、AIと壁打ちを開始。

最初はただ、経歴を整理して、読みやすい順番に並べ替えるだけのつもりでした。でも気づいたら数時間後、長い経歴の中で、プロフィールには書ききれないと思っていた経験の意味が、次々に見えてきました。

そして、最後には提供するサービスの軸そのものを見直すところまで進んでいました。

この記事では、その流れをそのまま振り返ってみます。AIに文章を丸ごと書いてもらう話ではありません。

AIと「壁打ち」をしながら、自分の中にあったのに言葉になっていなかったことを、少しずつ掘り起こしていった過程です。

その過程をイメージで表すなら、湖の底に「本音」が沈んでいて、その上に「観念」や「思い込み」がのっかっている。問いを重ねるうちに、その上に乗っていたものが少しずつ外れて、沈んでいた本音がふわ~っと浮かんでくる。そんな感じです。

プロフィールの見直しから始まった

プロフィールの見直しから始まった

最初のAIへの相談は、シンプルなものでした。今のプロフィールページにはいくつかの要素がひとつのページに混ざっていて、読者から見ると焦点がぼやけている。だから、プロフィールページとサイト紹介ページに分けたい、という相談です。

AIは、プロフィールページを「私は何者か」を伝える場所、サイト紹介ページを「このブログは誰のために、何を届ける場所か」を伝える場所として整理し、骨組みを提案してくれました。ここまでは、まだ普通のAI文章相談です。

流れが変わったのは、ここからでした。

表面だけを書いていた経歴の奥に、今につながる意味を発見

表面だけを書いていた経歴の奥に、今につながる意味を発見

骨組みができたところで、ふと思い出したことをAIに伝えてみました。何気ない事実のひとつです。

伝えたことは、教育学部と言いたくない理由。それと、高校時代はアトリエでデッサンを描く日々だったこと。

ひとつの事実を出すと、そこに新しい角度の問いが返ってくる。その問いに答えると、また次の記憶が掘り起こされる。「そういえば、こんなこともあった」「これも関係あるかもしれない」。

そうやって、次から次へと芋づる式にびっくりするくらい引き出されていきました。ひとりで考えていたら、ここまでは出てこなかったと思います。これは壁打ちならではの効果です。

芋づる式に引き出され

こんなことを言うと、まるで私が記憶喪失かのように感じるかもしれませんが、そういうことではありません。

会社員時代、独立後のWeb制作、サイト運営、講座づくりなど、数十年仕事を続けてきたので経歴がやたらと長いんです。それをすべてまとめようとすると相当な量になります。

「ここまでは細かすぎる」「これは今さら書かなくていい」。そうやって自分で外してきたものの中に、今の仕事の信頼につながる背景がありました。

壁打ちで見えてきたのは、まさにそこです。

けれど、掘り起こされたのは経歴の細部だけではありませんでした。

話を続けるうちに、独立した本当の理由にもたどり着いたのです。もとから独立を目指していたわけではなく、きれいごとで語れるような話でもなく、そうせざるを得なかった経緯があったこと。経歴紹介では触れてこなかった、もっと個人的な事情です。

ここで、私のプロフィールから「もしかしたら、このように受け取られてしまうのではないか」という懸念が浮かび、「そう見られないようにしたい」という線引きをもうけるようにしました。

自力で作っていたら、経歴を上辺だけ整えるだけで終わっていたかもしれません。でも壁打ちをしながら進めたことで、その奥にある意味まで見えてきました

プロフィールが完成したこと以上に、自分が何を大事にしてきたのかが対話の中で見えてきたこと。それが、このやりとり全体での収穫でした。

「ワクワクしない理由」を追いかけたら、本音が見えてきた

「ワクワクしない理由」を追いかけたら、本音が見えてきた

次にAI壁打ちで取りかかったのは、新しいサービスの企画でした。でも、考えれば考えるほど、なぜかワクワクしません

「なんだかワクワクしない」。まだ理由もわからないその感覚を、そのままAIに伝えてみることに。

すると、なぜワクワクしないのか、見えてきたのは、はっきりとした私の拒否感でした。

商品やサービス自体がやりたくないということではなく、私にとっては無理のあるスタイルに寄っているかもしれないという分析結果。過去の経験から、私には合わない消耗度が激しいスタイルでした。これが拒否感の正体です。

さらに話を深めていくと、「もう二度と忙殺される日々は嫌だ」という強い思いにも行き着きました。ネガティブな本音が出てきても、「それでも頑張らなきゃ」と蓋をしてしまうことは、よくあるかもしれません。

やりたくないことを正直に口にしてみると、サービスの中身以前に、働き方の上限を先に決める提案が返ってきたのです。「ワクワクしない…」から始まった本音のような一言が、この先のブレない土台になりました。

どこが違うのか?

また、ふと過去のある経験を思い出し、何気なく話してみました。

自分では「よくある話」くらいにしか思っていなかったのですが、話しながら整理していくうちに、それが実は自分にとって大きな転換点だったことに気づいたのです。

当時は「たいしたことじゃない」と思っていた出来事も、こうして言葉にしてみると、そこに自分の考え方や仕事への向き合い方が大きく変わったきっかけが隠れていたりします。

自分では気づかないまま通り過ぎてしまう転換点を、話すことで初めて「あれは分岐点だったんだ」と発見できる。これもAIを壁打ち相手にする効能のひとつです。

このあたりから、対話の質がもう一段変わっていきます。

ひとりで考えていると、どうしても思考が一方向に偏りがちです。ところが壁打ちをすると、顕在意識だけでなく、過去の記憶までもがよみがえってきます。次は何が出てくるだろうと、ゲームのような感覚で対話が進んでいくのも面白いところです。

そうして出てきたいくつもの気づきが、最終的にひとつの言葉に着地しました。「知的好奇心」。私が時々使うこの言葉こそ、今回の壁打ちで自分自身がたどり着いた答えでした。

知的好奇心

AIとの壁打ちでは、「なんか違うな」という違和感が生まれがちです。理由が言語化できていなくても構わないので、その違和感をそのまま伝えてみる。すると、AIがそれを言葉にして返してくれます。それを見てまた自分がどう感じるかを確かめる。この繰り返しです。

AIで記事を書くことの本質も浮かび上がってきました。

ホームページに書く言葉がありきたりになってしまうのは、中身がないからではなく、まだ言葉になっていないだけです。それを壁打ちであぶり出し、「ああ、私が言いたかったのはこれだった」と腑に落ちる体験そのものが、商品の価値なのだと位置づけ直すことができました。

違和感という本音を見逃さない

AIとの問いに答えていくと、すでに自分の中にあるのに、まだ言葉になっていなかったものが浮かび上がってきます。

本音は湖の底に沈んでいて、その上に理性という錘が乗っている。問いを重ねるうちに、その錘が少しずつ外れて、本音が浮かび上がってくる。そんな感覚が、対話の中で初めて言葉になりました。

本音が浮かび上がってくる

AI壁打ちは、どの言い回しや見出しに違和感の正体が潜んでいるのかを具体的に指摘し、単に文章を整える作業としてではなく、本音を掘り起こす作業として、もう一段書き直す方向へと整理してくれるのです。

一往復ごとに問いが立ち上がり、そのぶん掘り下げが進んでいく。ひとりで書く作業とは、深まり方の質そのものが違うのだと実感しました。

対話を重ねるうちに、どこまでを自分の責任範囲とするかという線引きも、自然と見えてきました。AIとの対話を繰り返すと、展開がどんどん広がりがちです。広がりすぎそうになったビジョンに、私の担当はここまでと自分自身で輪郭を引き直せました。

プロフィールページを整えるだけだったはずなのに、気づいたらビジネスの軸そのものを見直してました。

AIに丸投げするのと、壁打ちするのとでは、出てくるものが違う

AIに丸投げするのと、壁打ちするのとでは、出てくるものが違う

ここまでの流れを振り返ってみると、ひとつはっきりしていることがあります。AIに「プロフィールを書いて」と一言で頼んでいたら、ここまでの言葉は出てこなかったということです。

AIに丸ごと任せると、整った文章は出てきます。でも、そこに自分は出てきません。今回出てきた言葉の数々は、AIの膨大な脳みそから出てきたことではなく、こちらが問いを投げたことで、自分の中から引っ張り出されてきたものです。

壁打ちとは、答えを聞く作業ではありません。

問いに答え、その答えに自分自身が「あれ、これでいいのかな」と違和感を持ち、また別の角度から考え直す。その繰り返しの中で、最初は思いつきもしなかった言葉が、少しずつ自分のものとして浮かび上がってくる作業です。

AIの答えに納得するというよりも、違和感と間違いに気づくことでした。

もし、ホームページに何を書けばいいかわからない、自分の言葉がどこか借り物に感じる、と思っているなら、一度AIに丸ごと書いてもらう前に、こう聞いてみてほしいのです。

「ワクワクしていないのはなぜだと思いますか。」

何かズレている気がしたら、「〇〇が違和感がある」と伝えてみてください。

完璧な答えを期待しなくて大丈夫です。返ってきた言葉に、自分が違和感を持てるかどうか。その違和感こそが、本音への入り口になります

ただし、AIとの壁打ちには、ちょっとした注意点もあります。それについては、また別の記事でご紹介していきます。

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