自宅の住所を、事業用の住所としてインターネット上に公開する。それに抵抗を感じる方は、少なくないはずです。
私は過去に、2社のバーチャルオフィスで住所をめぐる不安を経験しました。
その経験を経て、現在はKarigoを利用しています。2019年8月から契約し、7年目を迎え、問題なく利用しています。
私のように、郵便物が少なく、住所を維持することが主な目的の人には使いやすいサービスです。
なぜ私がKarigoを選び、今も使い続けているのか。
まずは、Karigoより前に利用した2社での経験からお話しします。
バーチャルオフィスの住所で2度問題を経験した話
安さで選んだ1社目
当時、私は法人を運営しており、自宅を仕事場にしていました。会社のホームページに住所を載せる必要は感じていたものの、自宅の住所を公開することには抵抗があったのです。住所が書かれていない法人企業は、実在性や信頼性を疑われるのではないか、という不安もありました。
必要なのは、ホームページに掲載する住所だけ。郵便転送や電話対応は不要だったため、東京のオフィス街の住所が使えて、料金も月1,000円以下と安いバーチャルオフィスを最初は選びました。
契約から2〜3か月ほど経ったころ、利用している住所で検索したら、自分のホームページが検索結果に表示されるか確かめてみたのでした。
すると、検索結果に表示されたのは、同じ住所を使う他の事業者のサイト。しかも、アダルトサイトや、怪しさを感じるサイトが多かったのです。

このとき初めて、バーチャルオフィスでは同じ住所を、思いもよらぬ様々な事業者が共有していることを実感しました。
これでは自分の会社まで、怪しい事業者の一員として見られるのではないか。そう恐れて、私はすぐにホームページから住所を削除し、バーチャルオフィス契約を解約しました。
既存顧客はすでに私自身のことを知っていたため、特に何か指摘されることも、問題になることもありませんでした。
しかし、住所の検索結果を見て、問い合わせを思いとどまった人がいた可能性は否定できません。
現在は、こちらのバーチャルオフィスは存在していないようです。
審査のある2社目でも問題は起きた
1社目を解約したあと、次のバーチャルオフィスを探しました。
バーチャルオフィスを利用している友人たちから何社か紹介してもらったものの、電話対応や郵便転送も含まれる分、月1万円以上の契約が多かったです。
住所の安全を考慮することも大事ですが、私の場合はそこまでのサービスは必要なく、もったいなく感じます。
そんな中、友人が2年以上利用していて、今のところ住所の問題はないと聞いたので、その会社に決めました。
安全な住所か、住所検索したいところですが、契約前は割り当てられる住所の番地まではわからないため、事前に確認することはできません。料金は月に約5,000円、友人も利用しているしと、安全性を優先して選びました。
申込みの際には、登記関係の書類提出や審査があり、手続きにはそれなりの時間がかかりました。この手間がかかる分、誰でも利用できるわけではないな、と安心材料として受け止めていたのです。
ところが、利用を始めてから8か月ほど経ったころ、再び住所を検索してみると、検索結果の1番目に奇妙な記事を発見。記事タイトルが住所そのものなのです。このブログ記事は何だろうとクリックしてみると、第三者が「この住所はこういう悪事に使われている」として、その住所を利用する複数の会社とバーチャルオフィス自体を名指しで書いている記事でした。
すずのり何これ…
バーチャルオフィスに、こういう記事があると報告すると、対応しますとのことで問題の記事は検索結果には表示されなくなりました。バーチャルオフィスがどのような対策を取ったのかは、私にはわかりませんし、ここで推測して書くことも避けたいと思います。
とはいえ、そのブログ記事は検索結果には表示されなくなりましたが、記事自体が削除されたわけではなかったため、不安に感じ、バーチャルオフィスに別の住所への変更を依頼。そして、新しい住所を用意してもらい、そちらでは気になる検索結果はその後も見当たりませんでした。
変更後の住所は約4年間、大きな問題なく利用できましたが、その後、私が法人を解散して個人事業主になったことをきっかけに解約しました。
こちらの2社目は、現在も営業を続けていますが、会社名は伏せます。審査のしっかりした、まっとうな会社だったと感じていますし、批判する意図もありません。伝えたいのは、共有住所の評判が後から変わる可能性はある、という点だけです。
2つの経験から得た教訓はシンプルです。共有住所の評判は後から変わることがある。住所をホームページに掲載するなら、契約後も念のために定期的に検索したほうがよい、ということです。
商標登録で再び住所が必要に
個人事業主になってからは、実績がある程度ありましたので、問い合わせフォームがあれば事業を続けられると判断し、ホームページには住所を掲載していませんでした。
しばらく住所サービスを必要としない時期が続きましたが、状況が変わったのは、運営しているサイトで、サイト名を商標登録することになったときです。
サイト名は一般的に人気のある名前のため、もし他者に商標を取得されてしまうと、こちらがサイト名を変えざるを得なくなります。
実際、友人が商標に関する警告を受け、サイト名の変更を余儀なくされて大きな作業が発生した、という話も聞いていたため、そうなったら大変だなと不安がありました。
そこで、サイト名を守るために商標登録をすることにしたのです。
商標の登録には連絡できる住所が必要で、この住所は誰でもネットで検索できてしまいます。ここでも、自宅住所を公開したくないので、商標登録用の住所として、バーチャルオフィスが再び必要になりました。
住所は、商標登録証などの郵便物を受け取れることが必須条件なので、今回は住所だけではなく、郵便転送もサービスに含まれるところを探します。
3社目にKarigoを選んだ理由


月額1万円を超えるようなサービスは、商標登録用の住所だけに使うには見合いません。その一方で、安さだけを優先して住所の評判を落とし、失敗することも避けたいという思いがありました。
料金と、住所管理に対する安心感のバランスを考えて、インターネットで検索して見つけたのがKarigoでした。
全国に拠点があって運営の規模が大きいことに安心感があり、自宅から比較的近い拠点があったことも、決め手のひとつです。郵便物が届いたときに、遠い住所だと使いづらいだろうと考えました。
Karigoで利用できる住所や店舗ごとの料金は、公式サイトで確認できます。
Karigoを実際に使ってわかったこと
契約成立まで詳細住所は開示されない
Karigoでは、契約前の段階では、番地まで知らされません。そのため、契約前に完全な形で住所を検索することはできませんでした。
公式サイトによると、契約成立まで住所を開示していないこと、外部から検索してもバーチャルオフィスだとわかりにくい住所を使用していることを案内しています。


Karigoでは、ホームページ上に住所を掲載する場合は、事前の承認が必要です。
契約後には、番地まで確認できた時点で住所を検索しました。現在まで、気になる検索結果は見つかっていません。
商標登録証が転送されるまで
Karigoに届いた郵便物は、これまでのところ商標登録証が一度だけです。
商標の申請は専門業者に依頼していたため、郵便物は特許庁から直接Karigoに届いたのではなく、特許庁から専門業者に届き、専門業者からKarigoへ送られるという流れでした。Karigoの管理画面上でも、郵便物の差出人は専門業者の名前で表示されていました。
郵便物がKarigoに届くと、管理画面を確認するよう促すメールが届きました。郵便物の詳しい情報や履歴は、管理画面で確認する仕組みです。
通知を受けたあと、管理画面から「即時転送」を依頼し、同時に荷物転送に必要なポイントを購入しました。当時は370円でした。
管理画面では、Karigoへの到着日、転送を依頼した日、発送日、ポイントの利用履歴を確認できます。郵便物はKarigoに到着した当日の夕方には「発送対応」となっていました。


ポイント制と問い合わせ対応
Karigoでは、サービスの利用料金をポイント制で前払いする仕組みです。
自動引き落としにすることも可能ですが、私は3か月分のポイントをまとめて購入し、残高が1か月分になるとメールで案内が届くよう設定しています。この設定は、各自の使いやすいように調整できます。
郵便物が到着したときも、同様にメールで通知される仕組みです。詳しい内容は、いずれも管理画面で確認します。
何にどれだけポイントが必要かは明確なので、利用時にはその都度必要なポイントがポイント残高から差し引かれます。
公式サイトにも案内があり、不明点があるとメールで問い合わせることができました。返信は当日中にあり、内容もわかりやすく、料金体系も明朗だという印象を持っています。
なお、Karigoからはメールでバーチャルオフィス以外のお知らせ(サービス案内)が届くこともあります。
案内は、会員向けに事業支援や各種サービス情報やモノが中心です。私はお知らせから消耗品を購入したことがありますが、購入はやはりポイントを使います。
ここからは、私自身の体験ではなく、2026年7月時点で公表されている情報です。契約当時と現在とでは、料金やサービス内容が変わっている可能性があるため、分けて書きます。
Karigoの現在の料金とサービス内容
Karigoには、利用したいサービスに応じて3つのプランがあります。
| プラン | 入会金 | 月額料金 | サービス内容 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ホワイト | 5,500円~ | 個人名: 3,300円~ 法人名・屋号:4,700円~ | 住所利用、荷物受取 | 住所と郵便物の受け取りだけ必要な人 |
| ブルー | 7,300円~ | 8,800円~ | ホワイトプラン+転送電話 | 仕事用の電話番号が必要な人 |
| オレンジ | 7,300円~ | 10,400円~ | ホワイトプラン+電話代行 | 電話対応をスタッフに任せたい人 |
※店舗により料金が異なります。料金は税込です。
ブループランでは通話料、オレンジプランでは店舗や契約内容によってコール料金が別途かかります。
また、Karigoは店舗によって入会金や月額料金、利用できるサービスが異なるので、希望する店舗の料金を確認してください。
個人名利用と事業用利用の違い
一部の店舗では、個人名で郵便物を受け取るプランを利用できます。ただし、個人名利用は個人宛て郵便物の受け取りが目的です。
ホームページや名刺への住所掲載、屋号での利用、ネットショップや事業用住所としての利用はできません。
Karigoの住所を事業用として使う場合は、「法人名・屋号」での契約が必要です。
住所と郵便物の受け取りだけが必要な場合は、ホワイトプランを基準に考えましょう。



私は個人契約です。
郵便物の転送方法と追加料金
Karigoに届いた郵便物は、指定した住所へ転送してもらえます。
転送頻度は、次の中から選べます。
| 転送方法 | タイミング |
|---|---|
| 即時転送 | 郵便物の登録後、原則1営業日以内 |
| 週末転送 | 週に1回 |
| 隔週転送 | 2週間に1回 |
| 月末転送 | 月に1回 |
| 自動転送なし | 必要なときに自分で依頼 |
初期設定は隔週転送です。
郵便物の転送手数料はかかりませんが、転送時の送料は実費負担です。郵便物が多い人や、頻繁に転送してもらう人は、月額料金とは別に送料がかかります。
見落としやすい追加料金には、次のものがあります。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 郵便物の転送 | 送料実費 |
| 小包の転送 | 原則として着払い |
| 月120通を超える郵便物 | 1通30円 |
| 到着後30日を超える保管 | 1通・1日30円 |
| 個人名義などの追加 | 1名義につき月額1,100円 |
| 利用証明書の発行 | 1,100円 |
郵便物が少ない場合は、「自動転送なし」に設定し、必要なときにまとめて転送してもらうと良いでしょう。
初回費用と支払い方法
契約時には、入会金に加えて月額料金2か月分を支払います。最低利用期間は2か月です。
最低料金の店舗で契約した場合の目安は、次のとおりです。
| プラン | 初回に必要な金額の目安 |
|---|---|
| ホワイトプラン | 14,900円~ |
| ブループラン | 23,900円~ |
| オレンジプラン | 28,100円~ |
郵便物の送料や通話料、電話代行のコール料金などは含まれていません。
Karigoの支払いは、1ポイント=1円のポイントを事前に購入し、利用料金に充てる仕組みです。
ポイントはクレジットカードまたは銀行振込で購入します。クレジットカードのオートチャージも設定できますが、一般的な月額サービスとは支払い方法が少し異なります。
店舗ごとに確認したいこと
Karigoは全国に拠点がありますが、店舗によって次の内容が異なります。
- 入会金と月額料金
- 利用できる電話サービス
- 会議室の有無と利用料金
- 郵便物を店舗で受け取れるか
- ホームページや登記に記載する住所表記
契約前には、利用したい店舗の個別ページで確認しておきましょう。
Karigoの料金総額は、店舗の月額料金だけでなく、郵便物の転送回数や電話サービスの利用によって変わります。
住所と郵便物の受け取りだけが必要な場合は、ホワイトプランを基準に、希望店舗の料金と、郵便物を転送する際の送料を確認すると判断しやすくなります。
※2026年7月18日時点のKarigo公式サイトの情報をもとに整理しています。店舗や契約内容によって料金が異なるため、申込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
\ 全国展開のバーチャルオフィス /
Karigoが向いている人、向いていない人
私自身の2019年からの利用経験で言えるのは、Karigoが向いているのは、住所だけを必要としている人ということです。
Karigoが向いている人
- ホームページには住所を載せないが、商標登録や各種手続きのために住所が必要な人
- ホームページに掲載する事業用住所がほしい人
- 郵便物があまり多くなく、必要なときにだけ早く転送してほしい人
こうした人には、機能と料金のバランスが合いやすいと思います。
Karigoが向いていない可能性がある人
- 郵便物が頻繁に届く人(転送のたびに実費がかかるため、総額が高くなりやすい)
- 会議室を頻繁に利用したい人
- 電話対応などの追加サービスを多く使う人
こうした人には、他の選択肢のほうが合っているかもしれません。また、Karigoは店舗や転送方法、追加サービスの利用状況によって毎月の支払額が変わる可能性があるため、毎月の支払いを完全に固定したい人は、あらかじめ確認をおすすめします。
バーチャルオフィス選び確認ポイント
ここまでの経験から、私が大事だと感じている確認項目をまとめます。
いずれも、過去2社での経験から確認するようになった項目です。
- 料金の安さだけで選ばない。
- 検索可能ならば利用予定の住所を検索する。
- ホームページ掲載の条件と審査を確認する。
- 郵便物の量と転送費を計算する。
- 電話や会議室など、必要な機能を整理する。
- 月額料金ではなく、追加費用を含む総額で比較する。(月額固定型か従量型か)
まとめ
最初は単に住所を借りるだけのことだと思っていましたが、住所を借りるだけでも様々なリスクが存在することを、実体験から学びました。
とはいえ、そのリスクを回避するために高額なバーチャルオフィス料金を支払うのでは、ニーズと出費のバランスが取れません。そうした中でいろいろと探し、ようやくたどり着いたのがKarigoで、今は落ち着いて利用できています。
住所のためだけに毎月費用を払うのはどうかという考え方もあるかもしれませんが、セキュリティリスクを考えれば、決して高い出費ではありませんね。

