賢威テーマは、Webマーケティングチーム「ウェブライダー」が開発したテーマです。
代表である松尾さんは著書『沈黙のWebマーケティング』でも有名ですね。
上場企業から中小企業、個人事業主に至るまでの幅広いクライアントに、サイト制作やコンサルティングを提供されており、サイト制作で使用しているベースのテンプレートが、この「賢威テンプレート」。
さらに、コンサルティングで使っているのが、テーマとセットの「賢威のSEOマニュアル」。
つまり、賢威は、実際のコンサルティング業務で使っている「完全プロ仕様」のテーマです。
WordPressのテーマはどれが良いかと迷っている人に、約10年前から賢威を使っていた私が「賢威」について解説していきます。
賢威テーマの特徴
価格 | 27,280円(税込) |
販売形態 | 買い切り |
販売年月 | 2007年1月 |
販売元 | 株式会社ウェブライダー |
\ プロも使っている /
- WordPressのテーマ
- HTML版のテンプレート
- SEOマニュアル(PDF)
- 賢威フォーラム利用権
- 無料バージョンアップ対応
- サポート(フォーラムにて)
販売開始のバージョン1.0からはじまり、2024年現在バージョン8.0のロングセラー。
一時的なSEO対策に頼らない、幅広い知識と経験に基づいて構築されたSEOの本質をついた、サイトの構造を提供するテーマです。
デザインはシンプルで、その分、どのようにでも自由にデザインをカスタマイズしやすいです。
ただし、最新のブロックエディタ(Gutenberg)には対応しておらず、従来型のクラシックエディタを使用する形になります。
賢威のレビュー
使いやすさ
WordPressをインストールすると編集画面はデフォルトでは「ブロックエディター」です。
賢威を利用するならば、編集画面は「クラシックエディター」になります。
クラシックエディターって何?という方のために、賢威の画面で説明いたしますね。
クラシックエディター画面で使う
プラグイン「Classic Editor」をインストールして、編集画面をテキスト入力のインターフェースにします。
クラシックエディターのメリットは、Word(ワード)やメモ帳感覚で文字を打ち込み、画像を挿入するだけのシンプルな編集画面です。
これだけなので初心者でも操作に迷わず直感的操作で記事が書けます。
しかし、きれいな表を作成したい、Q&Aパーツを入れたい、ボタンを作成したい、お客様の声をきれいに載せたいなどデザインを一工夫したい場合もありますね。
賢威にはこれらの機能はありますが、使う場合は次のようになります。
このように、賢威のサポートページ用意されている「HTMLのデザインパーツ(雛形)」をコピーして、編集画面に貼り付け、自分用に編集して使います。
これが賢威の編集機能の使い方になります。
HTMLを編集することになるので、HTMLの基本的な知識がないと、コピーしてきたHTMLタグのどの部分を直して使えばいいのかがわかりません。
なんとなく勘で編集できることもあるでしょうが、どこか1箇所でもHTMLタグをミスると、レイアウトが崩れたり予期せぬ結果に。修正するにもどこを修正すればいいのかわからないのは厳しいでしょう。
HTMLには慣れている私でも「あれ?どこを間違えたんだろう」ってこともあります。
HTMLでリカバリーが出来るくらいの知識がないと、安定したサイト運営は難しいかなと思います。
ここまで聞くと、クラシックエディターを使うのは面倒そうだな、HTMLはわからないし、ブロックエディターでは使えないの?という人もいるでしょう。
では、見ていきましょう。
ブロックエディターで使うと
ブロックエディタは次のような編集画面になります。
はい、普通の画面ですね。
賢威はブロックエディターには対応していないので、WordPressのデフォルトのままです。
時代に逆行しているように感じるかもしれませんが、ブロックエディタでは、賢威の良さが活かされません。
文字に色を付ける、文字の大きさを変えるなど、文字を装飾したい場合は、文字装飾用のプラグインを別途インストールする必要があります。
ブロックエディターでなければならない人には、賢威は向いてません。
しかし、サイトは「テキスト入力」と「画像を挿入する」だけなので、「ボタン」とか「表」とか特別な機能は要らないという場合。
この場合は、ブロックエディタよりもクラシックエディタ-が使いやすいかもしれません。次にご紹介します。
テキストと画像しか使わないなら
この場合はブロックエディタよりもクラシックエディタ-が使いやすいでしょう。
クラシックエディターの中には「ビジュアル」と「テキスト」の2種類のモードがあります。モードは入力スペースの右上のタブで切り替えます。
1.「テキスト」モード:装飾する場合はHTMLタグを使う
2.「ビジュアル」モード:HTMLタグは使わない
「テキスト」モードだと、HTMLタグは出てくるし、編集画面では実際の画面がどのように見えるのかわからないけど、「ビジュアル」モードならば「使えるかも」と感じませんか。
アメブロを使ったことがある人なら、「同じ!」と感じるかも。
「ビジュアルモード」だと、文章を入力する、画像を挿入するだけですし、ツールバーで簡単に文字装飾やコード入力ができます。
挿入した画像も表示されます。
テキスト入力と画像を挿入しか使わないという人は、このようにクラシックエディター(ビジュアルモード)を使う選択肢もありです。
Wordのようなテキスト入力で、単に文字入力をしていくだけなので、操作方法に迷うこともないでしょう。
機能
賢威の主な機能は以下の通りです。
高速化機能 | ◯ | 構造化マークアップ | ◯ |
---|---|---|---|
記事一覧 | ブロック | 目次 | ◯ |
お知らせバー | ✕ | スライダー | ◯ |
フルスクリーン | ◯ | リスト | クラシック |
見出し | クラシック | ステップ | クラシック |
吹き出し | クラシック | メッセージボックス | ✕ |
タブ表示 | クラシック | ボタン | クラシック |
ボックス | クラシック | ボックスメニュー | ✕ |
タイトル付ボックス | クラシック | 関連記事(内部リンク) | クラシック |
参考記事(外部リンク) | ✕ | Q&A | クラシック |
アコーディオン | クラシック | レビュー(星マーク) | クラシック |
商品レビューボックス | クラシック | A/Bテスト | ✕ |
SNSシェアボタン | ◯ | LP専用 | ◯ |
広告タグ管理 | ✕ | プロフィール | ✕ |
条件分岐 | ✕ | カスタムカラー/書式 | ✕ |
共通コンテンツ | ◯ | 投稿者情報 | ◯ |
機能についてはこちらを参照ください。
デザイン
シンプルでクールなデザインです。
逆に言うと、個性が抑えられているので、HTMLとCSSの知識があればどのようにでもデザインができるので、使いやすいでしょう。
特にLP(ランディングページ)は制作しやすいので、制作業者さんには良いのではないでしょうか。
HTMLやCSSでのカスタマイズが難しい人にとっては、かなりシンプルなデザインになります。
カスタマイズの自由度
テーマ設定で出来る基本カスタマイズは
- サイトの基本カラー
- サイトのレイアウト
それ以外のカスタマイズは、クラシックエディター画面で、HTMLやCSSを使うことが前提になります。
賢威のサポートページのデザインパーツを使えば、多少のカスタマイズができますが、上級者ならば、賢威とわからないくらいに、カスタマイズは出来るでしょう。
ウェブライダーさんがサイト制作で使用しているベースのテンプレートこそが、この「賢威テンプレート」です。
テーマのHTMLや構造などの基盤がしっかり出来ているので、カスタマイズもしやすいです。
サポートとマニュアル
テーマを購入すると次のものがついてきます。
・サポートフォーラムの利用権
・SEOマニュアル
・コンテンツ制作マニュアル
ユーザー限定サポートフォーラム
サポートフォーラムは複数名のサポートチームで運営されてます。
賢威テーマに関することだけではなく、SEOのノウハウ、サイト制作やリニューアルのノウハウが集まっています。
- 初心者フォーラム:賢威を使ったサイト制作をサポート
- SEOフォーラム:SEO情報の提供
- WordPressフォーラム:WordPressの編集方法に関するサポート
- ネットビジネスフォーラム:Webマーケティング、アフィリエイトなどに関する情報交換
- 協力フォーラム:同ジャンルのサイトオーナーと交流を行うためのフォーラム
- 雑談フォーラム:お客様同士の交流を深めるフォーラム
11年以上の実績から多数の書き込みが。
マニュアルにも価値あり
ウェブライダーさんのコンサルティングで使っているのが、この「賢威のSEOマニュアル」です。
マニュアルだけでも価値があります。
- SEOマニュアル(PDF版) 195ページ
- コンテンツ制作マニュアル(PDF版) 94ページ
その時の一時的なSEOテクニックではなく、SEOの本質についてなので、長期的に上位表示を目指すためにはここを理解しておくことはとても大事なことです。
価格
WordPressテーマ&マニュアルセット
27,280円(税込)
買い切り価格です。
バージョンアップは無料
購入者には今後リリースされるテンプレート、マニュアルとも無料でダウンロード。
賢威購入者のサイトなら、何サイトにでも使えます。ただし、他者のサイトを作る場合は別途ライセンス契約が必要になります。
その他のオプションサービスが優待価格
ウェブライダーさんで開催される以下のサービスが優待価格になります。
テーマのみならず、おまけが盛りだくさん。
- SEOコンサルティング
- 賢威の素材屋さん
- オリジナルテンプレート制作
\ プロも使っている /
メリット・デメリット
賢威のメリット・デメリットをまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
基本に忠実な構造で無駄のない軽いHTMLソース。 上級者がHTMLやCSSでカスタマイズしていくなら使いやすい。 SEOの本質が学べる。 クラシックエディターを使う人向き。 | ブロックエディターに対応していない。 カスタマイズはクラシックエディターでHTMLタグを使う。 HTMLやCSSの知識が無いとカスタマイズできる範囲はかなり狭い。 新機能のアップデート頻度が少ない。 |
賢威をおすすめする人
- 従来のクラシックエディターを利用する人
- HTMLソースの軽量化を目指す上級者
- LPなどオリジナルデザインで制作したい上級者
\ プロも使っている /
さいごに:感想
賢威は2007年にHTML版として販売を開始し、私はMovable Typeのテンプレートから利用していました。
その後、WordPressの登場によりバージョンアップを繰り返し、コンテンツ制作を強力に支援する機能を備えた「賢威8」に生まれ変わりました。
無駄のないダイエットされたHTMLソースは美しく、整理されているからこそカスタマイズもしやすかったです。制作者なら見習いたいほどに基本に忠実に作られています。
HTMLがわかる方ならいかに無駄のない作りなのか感じ取ることができるでしょう。
また、SEOという観点からもテーマには納得がいく工夫がいくつもされてます。それを見るだけでも勉強になります。
クラシックエディタを使うなら「賢威」はおすすめです。
\ プロも使っている /